思いついたらおうちの近くから。さあ出かけよう。四国の酒蔵88箇所巡礼の旅


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第三十六番酒蔵札所 「亀泉酒造」
住所: 高知県土佐市出間2123-1
TEL: 088-854-0811
営業時間: 要予約。

[大事なのは水と飲歩き]

 『亀泉酒造』のあるのは、土佐市の波介(はげ)地区。昔から良い水が出る地域。名前の由来になった「亀水」も枯れない泉として有名な湧水。蔵も同じく出間山からの湧水で仕込む。蔵の周囲はのどかな田園風景。この地で明治30年より酒造りを営んでいるだけあって、造る酒のイメージは「田んぼ」だそうだ。西原会長と川澤社長のツートップで引っ張る会社のハートは「おいしい、楽しい、おもしろい」。
 杜氏は、西原会長自らがつとめている。もう御年71年のご高齢であるが、杜氏歴も30年。「酒は水だ。」と断言する。それだけに蔵の水には絶対の自信があると言うこと。ただそれに頼り切りにはならない。「生きがいは自己研鑽のため飲み歩き」とも言い切る。どうやら根っからの酒マニアのようである。飲む方のマニアはたくさんいてくれれば結構なことだが、造り方がマニアとなると、もはやお客さんのために酒を造っているのか、自分のために酒を造っているのか、よくわからなくなるのでは?(笑)  ・・・とはいいながら、良い物を造った結果、それがたくさん売れてくれるというのは、作り手としての理想ではある。最近では中国はじめ海外で高評価をうけているとのこと。ここ土佐の波介の水と酒マニアの会長の情熱が世界に通用している証拠である。


 

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「蔵玄関」
蔵玄関

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「杜氏の西原会長」
杜氏の西原会長

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「ツートップの川澤社長」
ツートップの川澤社長

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「蔵内部の醸造タンク」
蔵内部の醸造タンク

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「瓶内熟成中の輸出用酒」
瓶内熟成中の輸出用酒
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近くの穴場情報
シャコタン☆ブギと横浪黒潮ライン
2007.12.24

 川澤さんによるとこの辺りの名物は、『横浪スカイライン』と『楠みちはる』だそうな。話によると川澤さん自身も、昔、走り屋でバリバリのカワサキ党だったらしい。(確かに顔つきがカワサキ・・・笑)
 
 『楠みちはる』はご当地土佐市出身の漫画家で、いわゆる改造した車で公道をレースする漫画では一世を風靡した。本人もバリバリの車マニアらしい。わけても『シャコタン☆ブギ』は土佐市の湾岸を走る横浪有料道路が舞台で、20年前によくいた「煙草のハイライトより車高の低いシャコタンが命」のもてない19歳(高校留年)が主役。つまり自分の地元で自分をモデルにして描いた作品ではないかと言われている。この辺りの19歳が全てこんなふうだったという訳ではないが、とにかく川澤さんはそれに近かったようである。多分連載当時の『シャコタン☆ブギ』は、土佐市の若者にとって『ポパイ』や『ブルータス』同様のバイブルだったのだろう。(土佐市教育委員会の皆様ごめんなさい。)

 横浪有料道路は今は無料道路になっている。桂浜から横浪半島の稜線を突っ切って須崎に向かう『スカイライン』である。途中の山中に「朝青龍」や「横峯さくら」や「高校野球」で有名な、脱走不可能の「明徳義塾高校」がある。海と空と山の溶け合う観光道路なので夜は誰もいない。かっ飛ばすとそれはそれは気持ちがいいだろうが、操作を誤ると何100m下の太平洋に向って一直線。良い子は決して真似してはいけません。
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